サーバーは増えていく。
構成図は消えていく。
障害はなぜか金曜日に起きる。
そして誰も、何もしていないと言う。
ITインフラの世界には、説明のつかない現象があります。
管理画面には確かに存在するのに、誰も用途を知らない仮想マシン。
いつの間にか運用ルールの中心に座っている“何か”。
手順書には存在しないのに、深夜2時に残された変更履歴。
笑い話のようで、少し笑えない。
そんな「IT担当なら一度は見たことがあるかもしれない話」を集めました。
ただし、読んでいて特定のサーバーや特定の画面が頭に浮かんだ方は少し注意してください。
それは怪談ではなく、現実なのかもしれません。
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ある会社では、人員増加によるオフィスの拡張に伴い、新たに働く場所を自由に選べるフリーアドレス制を導入しました。
窓際の明るい席。
オンライン会議に集中できる個人ブース。
メンバーと相談しやすい大きなテーブル。
社員たちは、その日の仕事に合わせて好きな席を選んでいました。
ただし、一か所だけ。
なぜか、いつも空いている席がありました。
これまで書棚や備品を置いていた場所に新たに設けられた柱の近くにある、ごく普通の席です。
机も椅子も新しく、空調も問題ありません。
それでも、そこに座ろうとする人はいませんでした。
なぜなら、こんな曰くがあるからです―――。
オフィスの拡張が終わり、フリーアドレス制度が実施された直後のある日、
若手営業のAさんが、その席に座りました。
午後には、重要な顧客とのリモート会議が予定されていました。
開始直後は、特に問題ありませんでした。
Aさんは資料を共有し、新しい提案について説明を始めました。
しかし、数分後。
顧客の声が、突然途切れました。
画面には「ネットワークが不安定です」という表示。
少し待つと接続は戻りましたが、説明を再開した直後、今度はAさんの映像が止まりました。
「すみません、もう一度お願いします」
そう言われるたびに、Aさんは同じ説明を繰り返しました。
接続しては切れ、切れては戻る。
音声は途切れ、画面共有は止まり、会話は何度も中断されました。
結局1時間の会議はほとんどお客様に提案を伝えることが出来ず
会議の後、Aさんは上司から厳しく注意されたそうです。
その後、同じ席を使った社員からも、似たような報告が相次ぐようになりました。
そこを使う社員だけがオンライン会議から切断され、業務アプリの動作が重くなり、
重要な連絡を受け取れないことが続いたといいます。
情報システム部に問合せる人もいましたが、そのたびに
端末を再起動したり、Wi-Fiへ接続し直しを指示されるだけで
正式な障害と扱われることがありませんでした。
いつしか社内では、あの席にはそこで何度もひどい目に遭った社員たちの
恨みが積み重なっているのではないか―――
そんな噂まで流れるようになりました。
もちろん、誰も本気で信じているわけではありません。
それでも、重要なオンライン会議がある日に、あえてその席を選ぶ社員はいませんでした。
せっかくフリーアドレスを導入したにもかかわらず、その席には今でも誰も座りたがらないそうです。
この怪異の正体:レイアウト変更によって生まれたWi-Fiの死角
危険度:★★★☆☆
フリーアドレス化によって、これまで人が仕事をすることを想定していなかった区画にも席が設けられました。
しかし、オフィスのレイアウト変更に合わせた無線LAN設計の見直しが行われておらず、その区画だけWi-Fiの電波が弱い状態になっていました。システム全体が停止する障害ではありませんが、オンライン会議の切断や業務アプリケーションの遅延が発生し、商談や日常業務に影響を及ぼします。
放置すると利用者からの問い合わせが増え、やがて「あの席は使わない方がよい」という噂が広がり始めます。その結果、せっかくフリーアドレス化を行ったにもかかわらず、オフィスを効率的に活用できず、使われないスペースだけが残ることになります。
こうした小さな不便の積み重ねは、職場環境への不満を生み、社員のエンゲージメント低下につながるおそれがあります。
今回のような怪異を防ぐためには、オフィスのレイアウト変更時に無線LAN環境を見直すことはもちろん、利用者が実際にどのようなWi-Fi品質で業務を行えているかを継続的に把握することが重要です。
Juniper Mistを利用することで、Wi-Fiの品質をSLE(Service Level Expectations)として可視化し、接続時間、カバレッジ、スループットなどの観点からユーザー体験を確認できます。
そのため、
といった、従来は原因を追いにくかった問題についても、データを基に確認しやすくなります。
さらに、JuniperのAI機能Marvisを活用することで、ネットワーク上で発生している問題の根本原因を分析し、必要な対応を提示することもできます。
「あの席は使わない方がいい」――そんな噂が怪談になる前に、原因を可視化することが大切です。
この記事を書いた人
横河レンタ・リース株式会社
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