要点として、HPE ProLiantの選定は、型番やスペックの比較からではなく、自社の用途と要件を整理することから始めると迷いにくくなります。
現場でよくあるのは、カタログやモデル一覧を見比べているうちに、プロセッサーの世代やコア数、メモリ容量といったスペックの数字に判断が引っ張られてしまうことです。数字が大きいほうが安心に思えて、気づけば用途に対して過剰な構成を選んでいた、ということも起こります。反対に、価格だけを見て絞り込み、後から性能や拡張性が足りないと分かる場合もあります。
判断ポイントは、そのサーバーを何に使うのか、どれくらいの期間使い、将来どこまで負荷が増えそうかを、選定の前に言葉にできているかどうかです。ファイル共有が主な用途なのか、仮想化基盤として複数の業務を集約するのか、データ解析のように高い処理能力が要るのかによって、適した構成は変わります。
注意点として、性能に余裕を持たせること自体は悪いことではありませんが、使う見込みのない性能まで先回りして買うと、投資が回収できないまま次の更改を迎えることになります。どこまでを「必要」とし、どこからを「余裕」とするかの線引きを、用途に照らして考えておくことが望ましいでしょう。
要点として、必要な構成は用途によって重心が異なり、CPU・メモリ・ストレージのどこに配分するかを用途から逆算すると考えやすくなります。
用途ごとに重視される項目を整理すると、次のようになります。
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主な用途 |
重視されやすい項目 |
確認したい点 |
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ファイル共有・小規模業務 |
ストレージ容量、静音性、設置性 |
保存データの増加見込み、設置場所の環境 |
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仮想化基盤 |
メモリ容量、CPUコア数、冗長性 |
集約する業務数、停止許容度、電源の冗長化 |
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データ解析・高負荷処理 |
CPU性能、メモリ、場合によりGPU |
処理内容が本当にGPUを要するか、拡張余地 |
ファイル共有が中心であれば、処理能力よりも保存容量と設置のしやすさが効いてきます。仮想化基盤として複数の業務を1台に集約する場合は、メモリ容量とコア数、そして障害時に業務を止めないための電源やディスクの冗長化が重要になります。データ解析のような高負荷処理では、CPU性能やメモリが効きますが、GPUが必要かどうかは処理内容によって分かれます。
判断ポイントは、将来の拡張余地をどこまで残すかです。メモリスロットやドライブベイに空きを残しておけば後から増設できますが、余裕を見込みすぎれば初期費用がかさみます。担当者が迷いやすいのは、この「必要十分」と「将来への備え」のバランスで、ここは自社の増設見込みの確度によって判断が変わります。
注意点として、カタログ上のスペックが同じでも、ドライブの種類 (SASかSATAか、SSDかHDDか) やRAID構成によって、実際の性能や可用性は変わります。数字の大小だけでなく、構成の中身まで見て判断することが必要です。
要点として、HPE ProLiantの選定では、本体の構成と同じくらい、導入後の管理と保守をどう確保するかが判断を左右します。
サーバーは導入して終わりではなく、稼働し続ける限り、状態の監視や障害時の対応が必要になります。ここで見落とされやすいのが、本体だけを決めて保守サービスを後回しにしてしまうことです。いざ障害が起きたときに、対応時間の短い保守を契約していなかったために復旧が遅れる、ということも起こり得ます。
判断ポイントは、次のような点です。リモートで状態を確認したり操作したりする管理機能をどこまで使うか。保守のレベルとして、翌営業日の対応で足りるのか、それとも24時間365日の短時間対応が必要か。この判断は、そのサーバーが止まったときに業務がどれだけ困るかによって変わります。基幹業務を担うサーバーであれば手厚い保守が理にかない、影響の小さい用途であれば標準的な保守で足りる場合もあります。
注意点として、保守の対応時間や年数は後から手厚くするより、導入時にまとめて設計しておくほうが見通しを立てやすくなります。運用を担う人員が限られている場合は、ツールで監視を自動化しても、最終的に誰が一次対応するのかという体制の問題は残ります。ツールと保守サービス、そして自社の運用体制を組み合わせて考えることが望ましいでしょう。
要点として、HPE ProLiantは構成の決め方や調達方式にいくつかの選び方があり、自社の状況によって向く進め方が異なります。
構成を一から細かく指定できるフルカスタマイズの方式は、要件が明確で特殊な構成が必要な場合に向いています。一方で、専任のインフラ担当が少なく、構成の検討に時間をかけにくい場合には、あらかじめ用途に合わせた構成がまとまっている選択肢のほうが進めやすいことがあります。
その一つが、HPEが中堅・中小企業向けに提供している HPE Smart Choice です。これは、人気のある構成をあらかじめパッケージ化したHPE ProLiantのモデルで、導入する側から見ると次のような利点があります。
構成の検討で迷いにくい:用途に合わせた構成が用意されているため、サーバーの構成に詳しくなくても、パーツ選定やRAID設計で立ち止まらずに選定を進めやすくなります。
立ち上げまでの時間を読みやすい:構成・検証を済ませた状態で出荷されるため、届いてから現地で組み上げる手間が減り、設定不備による初期トラブルの不安も小さくなります。
導入時期の見通しが立てやすい:在庫から短納期で出荷できるモデルがあり、保守切れやEOLで急いで入れ替えたい場面でも、導入のタイミングを計画しやすくなります。
予算化しやすい:構成ごとに価格があらかじめ決まっているため、社内の予算化や稟議の見通しを立てやすくなります。
OS導入の手間を抑えられる:Windows Serverをプリインストールしたモデルもあり、はじめてサーバーを導入する担当者でも扱いやすい選択肢になります。
導入後の保守まで含めて決めておける:モデル専用の保守サポートが用意されており、運用担当が少なくても障害時の窓口を確保しやすくなります。
ただし、Smart Choiceには向いていないケースもあります。標準で搭載されるプロセッサーやドライブ、コントローラーなどの構成は変更できず、増設は可能でも、根本から構成を変えることはできません。自社の要件が特殊で標準構成に収まらない場合は、かえって合わないこともあります。まず自社の要件が標準的な構成の範囲に収まるかを確認し、収まるならSmart Choice、外れるならフルカスタマイズ、という順序で考えると整理しやすくなります。
なお、購入以外にレンタルという方式もあります。短期の利用や検証が目的であればレンタルが選択肢になり、長期利用が前提であれば購入が合理的な場合もあります。ここも、利用期間と目的によって向く方式が変わります。
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型番からではなく、用途の整理から始めることが現実的です。ファイル共有、仮想化、データ解析といった主な用途を決めると、CPU・メモリ・ストレージのどこに重心を置くかが見えてきます。用途と使用期間、将来の負荷見込みを先に言葉にしておくと、モデルを絞り込みやすくなります。
構成の検討に時間をかけにくい場合や、短納期で導入したい場合、はじめてサーバーを導入する場合などに向いていることがあります。用途に合わせた構成がまとまっているためです。ただし標準構成は変更できないため、特殊な要件がある場合はフルカスタマイズのほうが合うこともあります。まず自社の要件が標準構成に収まるかを確認することが必要です。
導入時にまとめて設計しておくほうが見通しを立てやすくなります。保守の対応時間や年数は、そのサーバーが止まったときの業務影響から逆算して選ぶことが望ましいでしょう。運用を担う人員が限られる場合は、監視ツールと保守サービス、社内の一次対応体制を組み合わせて考えることが必要です。
目的と利用期間によって異なります。短期の利用や検証が中心であればレンタルが選択肢になり、長期利用が確実であれば購入が合理的な場合もあります。初期費用だけでなく、利用期間全体での費用と、会計上の扱いもあわせて比較することが望ましいでしょう。
HPE ProLiantの選定は、型番から入るのではなく、用途と運用から逆算することが要点になります。この記事の要点を整理すると、次のとおりです。
選定は用途・使用期間・将来の負荷を整理することから始める
用途 (ファイル共有・仮想化・データ解析) によって、構成の重心が変わる
本体だけでなく、リモート管理と保守レベルを導入時に設計する
構成の検討に時間をかけにくい場合は、Smart Choiceのような絞り込み済みの選択肢もある
ただし標準構成は変更できないため、自社要件が収まるかを先に確認する
購入かレンタルかは、利用期間と目的で判断する
用途を整理し、そこから構成・保守・調達を組み立てる。この順序で進めることが、過剰投資や保守の見落としを避けるための現実的な進め方と考えられます。
用途に対してどの構成が適切か、あるいはSmart Choiceのような選択肢が自社に合うか判断が難しい場合は、要件を整理したうえで構成を確認するという選択肢もあります。調達方式や保守レベルの検討も含めて、相談することができます。
横河レンタ・リース株式会社では、日本ヒューレット・パッカード社のPlatinumパートナーとして、HPE ProLiantをはじめとするIT 機器のレンタル・販売に加え、サーバーの調達から構築、運用保守までを組み合わせて提供しています。用途に合う構成の見極めや保守レベルの検討を自社だけで進めるのが難しい場合は、要件の整理やご相談から始める選択肢もございます。お客さまのIT基盤に合わせてワンストップでのご支援も可能となっていますので、ぜひお気軽にご相談ください。