コラム

【技術ブログ:第四回】VM EssentialsでOEMメディアは使えるのか? BIOS HOST MODEで解決する方法を解説!

作成者: 永野 裕介|2026/07/31 3:00:00

前回の振り返りと本記事のテーマ

横河レンタ・リース株式会社の技術検証ブログへようこそ。

技術ブログも第四回目となります。今回は「VM EssentialsでOEMメディアは使えるのか?」についてご説明します。本技術ブログでは、可能な限り実機検証に基づいた内容をお届けします。

前回の第三回では、HPE Morpheus VM Essentials Software (以下、VM Essentials) のHA (High Availability、高可用性) 設定を取り上げました。クラウドとクラスターの2階層でHA動作を制御する小技を解説しています。

一回目~三回目をお読みでない方は、ぜひこちらもご覧ください。

※本ブログの情報は『HPE Morpheus VM Essentials Software』 Version 9.0.0までの情報をベースに記載しております。

さっそく結論 VM EssentialsでOEMメディアは使える

「使えます!」とだけ言ってしまうと終わってしまうのですが、OEMメディアは使用することができますので安心してご利用ください。

ただし、通常通りインスタンスを設定するだけではOEMメディアを使用することはできません。では実際にどのように利用するのか見ていきましょう。

※本記事では技術的な動作確認結果を記載しています。実際のライセンス利用可否については、Microsoftおよび各OEMベンダーのライセンス条項をご確認ください。

VM EssentialsへのOEMメディアのアップロード

最初にVM EssentialsへOEMのOS仮想イメージをアップロードします。

仮想イメージの追加手順

ライブラリ>仮想イメージ>+追加から、イメージをアップロードします。

通常通りインスタンスを作成した場合に起きること

通常通りインスタンスを作成すると、以下の画面が表示されます。これはOEM版メディアからインストールを実行しようとした際に発生する、ハードウエアチェックエラーです。

OEMメディアがハードウエア情報を確認する理由

OEMメディアはパッケージ版やボリュームライセンス版と比べて価格が安く設定されている反面、メーカーのハードウエアと紐づいており、インストールするサーバーのハードウエア情報を確認しています。

このエラーが発生している状態では、OSのインストールが進みません。

VM EssentialsでOEMメディアのエラーを解消するには

では、どのようにしたらハードウエアチェックエラーを解消できるのでしょうか。答えは、インスタンスの作成時にオプション設定を入れる必要があります。

[BIOS HOST MODE] にチェックを入れる

プロビジョニング>インスタンス>+追加 からインスタンスを作成します。[構成] 項目の [高度なオプション] から [BIOS HOST MODE] にチェックを入れて構成を進めます。

Windows OSの場合は [ATTACH VIRTIO DRIVERS] も設定する

※Windows OSの場合は、WindowsインストーラがVirtIOストレージコントローラを標準認識できないため、[ATTACH VIRTIO DRIVERS] のチェックを入れ、ドライバもアタッチしてください。

検証結果 インストール画面が表示された

無事インストール画面が表示されました。[BIOS HOST MODE] の設定で、ハードウエアチェックエラーを回避することができました。

[BIOS HOST MODE] を設定するとVM Essentialsで何が変わるのか

[BIOS HOST MODE] の設定をONにすることで、libvirtのsmbios modeの設定がhostに変更されます。

※デフォルトの設定では、Morpheus側 (VM Essentials) 側で生成されたsysinfoの情報が適用されています。

hostに設定されることで、物理サーバーのハードウエア情報が仮想マシンに透過され、OEM版OSなどのハードウエアチェック (BIOS Lock) を通過できるようになります。

デフォルトと [BIOS HOST MODE] オンの違い

設定

仮想マシンに渡される情報

OEMチェック

デフォルト

VM Essentials生成情報

NG

BIOS HOST MODE オン

物理サーバー情報

OK

まとめ

今回は、VM EssentialsでOEMメディアが使用できるのか、実機検証の結果をもとに解説しました。

  • OEMメディアはVM Essentialsで使用できる

  • ただし通常通りインスタンスを作成すると、Failed BIOS Lockのハードウエアチェックエラーが発生する

  • インスタンス作成時に [BIOS HOST MODE] を有効にすることで回避できる

  • Windows OSの場合は [ATTACH VIRTIO DRIVERS] も併せて設定する

  • [BIOS HOST MODE] はlibvirtのsmbios modeをhostに変更し、物理サーバーの情報を仮想マシンへ透過する

これでOEMメディアも安心して使用できますね! VM Essentialsは使いやすくなるように次々機能が追加されています。これからもVM Essentialsの進化が楽しみですね!

本ブログを最後までお読みいただきありがとうございました。

※実際のライセンス利用可否については、Microsoftおよび各OEMベンダーのライセンス条項をご確認ください。

横河レンタリース株式会社は「実機検証で知りえた知見を皆さまへ」をキャッチフレーズに、今後もVM Essentialsをはじめとする仮想化基盤の技術情報を発信してまいります。VM Essentialsの導入検討やVMwareからの移行にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。 

次回予告

ブログを読んでいただきありがとうございました。
次回は「スナップショット」と「ネイティブバックアップ」についてです。
次回もよろしくお願いいたします。

著者紹介

項目

内容

名前

永野 裕介 (ながの ゆうすけ)

職種

製品の技術検証

得意分野

ストレージ製品、仮想化製品

趣味

ゲーム、動画視聴

 

デスクトップ製品のコールセンターからインフラエンジニアまで幅広く業務を経験、IT業界には21年以上携わってきたエンジニア。本ブログでは、可能な限り実機検証に基づいた情報をお届けします。

 

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