レガシーシステムという言葉を聞くと、古いサーバーやソフトウェアを思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし現場で本当に問題になるのは、システムの年式ではありません。
システム構成図が存在しない
他システムとの連携関係が分からない
設定変更時の影響範囲を把握できない
特定の担当者しか内容を理解していない
実際には10年以上利用しているシステムでも、構成情報や運用手順が整備されていれば安定運用できるケースがあります。一方で、比較的新しいシステムであっても属人化が進んでいれば将来的なリスクを抱えることになります。
問題なのは古さそのものではなく、「誰も全体像を説明できない状態」です。そして、その状態が続くほど更改の難易度は高くなります。
生成AIの活用を進めようとすると、これまで見えていなかった課題が顕在化することがあります。
必要なデータが複数システムに分散している
ファイルサーバー内の情報が整理されていない
システム間連携の仕組みが不明確
EOSLやEOLを迎えた環境が残っている
このうち、データの分散やファイルサーバーの未整理は、システムの構成や連携を把握できていると着手しやすくなる課題です。データの整理は次の段階として、本記事ではその土台となるシステム側の現状把握を取り上げます。
AI活用の障壁はAIそのものではありません。むしろAI活用を進めようとしたことで、これまで後回しにされていたレガシーシステムの課題が明らかになっているとも言えるでしょう。
では、どこから見直せばよいのでしょうか。
どのシステムがどこと連携しているのか把握できているでしょうか。
停止できると思っていたサーバーが実は複数の業務システムから参照されていたという事例は珍しくありません。更改やクラウド移行を進める前に、構成や依存関係を整理しておくことが重要です。
システムを理解している担当者が限られていないでしょうか。
担当者の異動や退職によって運用ノウハウが失われるケースは少なくありません。手順書や構成情報が整備されているか、複数人で運用できる状態になっているかを確認しておきたいところです。
特に注意したいのが、監視や障害対応です。異常の検知や一次対応が特定の担当者に集中していると、休暇や夜間、休日の対応が遅れかねません。構成の把握だけでなく、運用の体制も属人化の確認対象になります。
サポート期限についても、問題になるのは古さそのものではなく、「期限がいつなのかを把握できていないこと」です。長く安定して動いているシステムでも、サポートが終了していることに気づかなければ、リスクを抱えたまま運用を続けることになります。特にEOSLやEOLが近いシステムは、更改計画の優先順位を検討する必要があります。
レガシーシステムの見直しというと、大規模な刷新プロジェクトを想像する方もいるかもしれません。しかし、選択肢は一つではありません。
サーバーのみ更改する
仮想化基盤を更新する
一部システムをクラウドへ移行する
段階的な整理を進める
どの選択肢を取るにせよ、判断の前提になるのは「今、何がどのように動いているのか」を把握できていることです。ここまで挙げた依存関係の不明、属人化、EOSL・EOLの見落としは、いずれもそこが整理されていないことに行き着きます。更改の範囲を決める前に、まず機器やシステムの構成情報を洗い出して整理する「棚卸し」を行い、可視化することが最初の一歩です。
構成の把握と属人化の解消には、横河レンタ・リース株式会社の運用支援サービス Yellow Dash Support(YDS)が有効です。
YDSでは、構成管理を主軸にした運用サポートツール「Yellow Dash(YD)」で構成情報を可視化できます。特定の担当者の頭の中にあった情報を共有できる形にすることで、「誰も全体像を説明できない」状態からの脱却につなげられます。すでに稼働している既存環境も対象にできます。
構成図や設計書が残っていない場合、棚卸しは実機を一台ずつ確認しながら進めることになり、どうしても煩雑になります。通常業務と並行して担当者だけで進めるのは、現実的ではないケースも多いでしょう。棚卸しの進め方から、YDSに相談できます。棚卸しと可視化で現状が分かれば、EOSL・EOLが近いシステムの優先順位を付けやすくなります。更改の範囲(サーバーのみ、仮想化基盤、一部クラウドなど)も判断しやすくなります。
属人化しやすい監視や障害対応も、YDSで任せられます。YDSを契約すると、インシデント対応や各種サポートが利用できます。運用監視には HPE OpsRamp Software を使い、24時間365日で監視します。対応時間帯は、ご要望に応じて相談できます。運用を任せることで、特定の担当者に頼らない体制を整えやすくなります。
対象機器や対応時間、費用などは環境や契約内容によって異なります。まずはお問い合わせください。
2025年の崖への対応も、生成AIの活用も、出発点は同じです。自社のシステムが何で構成され、どう連携しているかを把握することです。
構成図がない、担当者が限られている、何から手を付けてよいか分からない。そうした状況でも、現状の棚卸しから始められます。更改計画を立てる前の段階から、棚卸しと可視化について相談できます。横河レンタ・リースは、その最初の一歩をサポートします。
Yellow Dash Support(YDS)
https://www.yrl.com/it/service/yds/
HPE OpsRamp Software
https://www.yrl.com/it/service/opsramp/